06年6月2日(金)PM
期待の2歳馬ゴールデンジュビリですが、既に長い距離を経験しているので、栄冠賞は使わないと思います。栄冠賞の週に1500mのオープン戦が組まれているので、
たぶんそこを使うんじゃないかと思いますが、正確な話は聞いていないので、断定はできません。次でインパーフェクトと対決できると楽しみにしていましたが、
インパーフェクトはどうやら栄冠賞に向かうようですね。それから、今週の認定を勝ったゴシップクイーンにもセンスを感じています。とても柔軟性のある馬で、現時点でゴールデンジュビリと
比べてどうかとは、何とも言えません。この馬も、旭川の開幕週に使うみたいなので、もしゴールデンジュビリと同じレースになったら、
どっちに乗ることになるのか、非常に厳しい選択になりますね。
北海道スプリントカップは自厩舎のエビスファイターに騎乗します。エトワール賞は、早い流れに対応できて、道中、息も入りましたし、前でやり合ってくれて展開が向きました。 北海道スプリントCもペースが早くなるのはこの馬にとっていいことなのですが、今度は前が止まりませんからね。JRA相手ではさすがに厳しい戦いになるかなと思っています。 ステイヤーズカップは自厩舎の2頭とも使う予定です。バンケーティングは来週のオープンを使ってからで、スローンフォルは直行の予定です。北海道スプリントCに登録のあるジンクライシスも、 ステイヤーズカップに行くようなので、また強敵になりますね。楽に勝たれないよう、策を練らなければなりません。 06年5月23日(火)PM
バルクは大変なことになってしまいましたが、その後の情報に関しては、まだ何も聞いていません。
明日には結果が出ると思いますが、状況的に日本で感染して行ったとはまず考えられないので、今は全然心配していません。
早く無事に帰ってきてほしいですね。
16日のデビュー戦で3秒以上の大差をつけて勝ったゴールデンジュビリは本当に強いです。今はまだ、インパーフェクトくらいしか 比較できる馬がいませんが、器的にはゴールデンジュビリのほうが断然に上だと感じています。芝での走りなどは、また変わってくるかも しれませんが、ここ数年にはいなかったほどの素質馬です。今後が楽しみになりましたね。 明日から、また開催が始まりますので、みなさん札幌競馬場にお越しください。 06年5月14日(日)PM
皆様の応援のおかげで、やっとコスモバルクにGTを獲らせてあげることができました。1週目は6番の馬に前をカットされて、首をあげましたが、その後のバルクも引っかかることなく、
とてもスムーズな競馬ができました。仕掛けも、今回はワンテンポ遅らせました。最後の直線は、ここ何年もないくらい、必死になりました。最後はフォームもばらばらになっていたと思います。
高々と拳を突き上げたガッツポーズは、みんなに『ジャンプしたのかと思ったよ』と言われてしまいました。この暑い競馬場で、みんな汗だくになりましたが、僕が一番たくさん汗をかいたと思います。
僕がこれまで一番悔しかったのは、コスモバルクの皐月賞でした。今でも勝てるレースを落としたと思っていますし、勝ったデムーロ騎手がゴールに入った瞬間に、『ヤッター、フォー』って日本語で言ったんです。 外人騎手にうまく乗られて、GTを持っていかれ、とにかく悔しかったです。今日はデムーロ騎手はいませんでしたが、海外競馬に初参戦で、『フォー』の雄叫びをあげることができ、ちょっと借りを返した気分です。 そして、コスモバルクには本当に感謝しています。このGT勝利は僕が勝ったのではなく、コスモバルクが獲った勝利だと思っています。これまで北海道からいろんなレースに挑戦してきて、ここで海外GTを勝ったのだから、本当に 凄い馬です。表彰式で涙は出ませんでしたが、競馬場を出てから、岡田社長の伝言を聞いた時には、涙が止まりませんでした。僕を乗せていただき、本当に感謝の気持ちで一杯です。 次は宝塚記念です。アーリントンミリオンに挑戦したいという意見も出ているようですが、それは宝塚記念が終わってから考えればいいことです。宝塚記念ではディープインパクトとの戦いとなりますが、 こっちは海外GT馬ですから、胸を張って、恥ずかしくない競馬をしたいです。皆様、本当に応援ありがとうございました。 06年4月29日(土)PM
門別の開幕戦で期待のバンケーティングが出走しましたが3着に敗れました。この敗戦は、展開云々よりも、
牧場上がりで肉が落ちていて、そっちの方が原因でした。レース前は、それまでの実績から、多少体調が良くなくてもメンバー的に勝って
おかしくないと考えていたので、甘くみていました。約1年間、レース間隔が空いて、脚元に不安のある馬ですからきつい
調教もできないので、厳しい結果になってしまいました。赤レンガ記念も引き続きバンケーティングに騎乗します。一回使ったので、前回
よりはやれると思いますが、ガラッと一変するかどうかはわかりません。スローンフォルも登録していますが、まだちょっと重いので、最後に
追い切って絞れれば出走させる予定です。注目のジンクライシスも登場しますね。乗り役については、誰になるのか、全く聞いていません。
見た感じはそんなに見栄えのする馬ではありませんが、これまでの実績が違いますから。こっちのペースでは楽な競馬をされてしまいそうです。
春霞賞はビッグマウスに騎乗です。開幕2日目にいい勝ちっぷりをしてくれましたから、今年1年間期待できそうです。1000mよりも1200m のほうが合っている感じなので、こんど距離が短くなってどうなるかですね。ピクシーストーン以外は、ほぼ前回のメンバーなので、ピクシーストーンに 気をつけたいです。ビッグマウスは短距離馬ですが、長距離はデンコウアタックに頑張ってもらうつもりです。この2頭の今後の成長を楽しみに しています。モエレジーニアスは、こっちの重賞を使うのか、中央を使うのか、まだわかりません。モエレメジャールは、次の開催の 中央交流戦を使います。その後中央へ遠征する予定もあるので、楽しみですね。 今年の開幕は自厩舎の調子がとても良くて、いいスタートが切れました。これまで、自厩舎が開幕良かったことはあまりなかったので、 このまま順調に行ってほしいです。 シンガポールのレースも近づいてきました。しかし、人馬ともに暑さが心配です。それから、食べ物もちょっと心配しています。前にハワイに 行ったときも、現地の食べ物が合いませんでしたから、シンガポールもおそらく駄目だと思います。でも食べなきゃ駄目ですからね。なんとか 食べれればいいんですが。 06年4月6日(木)PM
日経賞のコスモバルクは、1週目の直線で多少かかったけれど、ハナいった馬の後ろに入れたらすぐに折り合いもついて、
とてもスムーズに行けたのですが、3コーナーで蛯名さんのブルートルネードに並ばれた時には、いつものガツンと行く感じがありませんでした。
あの流れで伸びないというのは、今までのバルクでは考えられないことです。調教で乗った感じや、
当日の馬体、毛づやなどは、有馬のときよりも良いくらいで、もちろん勝ちを意識して騎乗していたので、敗因がわかりません。
不可解な負け方でしたが、これまでもレース間隔が開くと負ける傾向があったので、叩いて良くなっていくのかもしれません。
次走はシンガポール国際カップに決まりました。僕も初めての海外騎乗になります。シンガポールはかなりの暑さですし、芝もけっこう深いと聞いています。 バルクに合うかどうかはちょっと疑問ですが、バルクはいつでも一生懸命走る馬ですし、持てる力を全て発揮できればいいなと思っています。 もう道営競馬も始まっており、厩舎の仕事もあってみんなに迷惑をかけてしまいますが、先生にも了承をいただきました。シンガポールにはレース2日くらい前に行って、 レースの翌日には帰国する予定です。海外で騎乗することなんかないと思っていましたから、好奇心はすごくあります。いろんなことを見て勉強し、吸収してきたいです。 能検も始まり、2歳馬もだんだん本格的になってきました。これまで乗ったので一番楽しみなのは、堂山厩舎のアフリート産駒モエレビリオネアですね。とても体が柔らかくて、 将来性を感じました。但し、短距離向きかなという気がします。伊藤隆志厩舎のニューイングランド産駒モルフェウイズユーも期待できそうです。 古馬では堂山厩舎にジンクライシスが入ってきました。誰が乗るのかはまだ決まっていませんが、力のある馬なので、重賞で活躍するでしょう。バンケーティングはとても順調です。 今日も半マイル流しましたが、全く何ともなく、この馬で昨年の無念を晴らしたい気持ちです。スローンフォルは、まだ上向きではないようです。 もうすぐ道営競馬の開幕です。今年は、あまり力まないで、ひとつひとつ大事に乗っていきたいです。そして、また中央の重賞を勝てるような良い2歳馬と巡り合いたいなと思っています。 今のところは、シンガポールまで遠征の予定もないので、道営競馬に集中したいと思います。 06年3月8日(水)PM
コスモバルクは変わらず順調です。今はまだ乗りに行ってませんが、来週あたりに1度乗りに行く予定です。有馬記念では、ああいう競馬ができる事を見せてくれましたし、
今回はG2ですので、2着以内に入って天皇賞の出走権を取ること、優勝して今後の中央出走のために賞金を加算することを目指して挑みたいです。それなりの人気になるとは思いますが、気負うことなくいきます。
バルクは海外のレースにも登録していますが、日経賞の結果次第なので、まだ何とも言えません。天皇賞に限らず、コスモバルクと中央に行くチャンスが、この後もずっとあればいいなと思っています。
佐賀記念のバンブーボカは残念でした。能力のある馬なので大きなチャンスだと思っていましたが仕方ないですね。道営では騎乗することが難しいですが、 ボカには今後も活躍してほしいです。僕もライバルとなる馬に乗った時は、ボカに負けないように頑張ります。 バンケーティングが厩舎に戻ってきました。今後順調に使っていけるのか、まだ判断はできませんが、牧場では早い時計を出していたようです。スローンフォルもいますから、また難しい選択になるかもしれません。 今年は門別開催が減ってしまいました。売り上げのことを考えれば、札幌で競馬をやるのはしょうがないことなんですが、地元の開催が減るのも淋しいですね。 自厩舎の2歳馬は、今年は身の入りが遅いようです。開幕からポンポン勝てそうな感じではありませんが、将来、期待できる馬は何頭かいますので、楽しみにしています。 文章について
・このコーナーは、五十嵐騎手に直接取材したものを文章化しております。
・本人の発言と文章のニュアンスが若干異なる場合がございますのでご了承下さい。 |